浅鉢(さばち)〜そば道具の豆知識〜
さ ばち
【浅鉢】
江戸時代後期の化政期になると伊万里の器は最高に充実をみせ、
庶民にも広く普及するようになりました。
浅鉢から皿に、この時期にはじめて完全な器としての地位を得まし
た。
浅鉢はそば・うどんにまことに都合のよい形で、家庭の日常の食器を
転用したにすぎません。
染付の蛸唐草の模様は伊万里の代表的図柄です。シンクロードの砂
漠地帯を越えて長安、唐の文化が渡米し、天平芸術を生みました
が、当時は唐草は寺院や貴族会社のものでした。
それが室町時代以降、庶民の暮らしの中でも使われ、かの大風呂敷
も唐草文様にきまっていました。
浅鉢も幕末以降になると瀬戸などで大量に作られ、金欄手、錦手吉
祥模様が多くなり、めでたい絵付を楽しみながらおそばを食べていた
のでしょう。
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